ひとくち雑学

「防災ズキン」は、衆議院にはあって参議院にはない。衆議院本会議場の天井にはステンドグラスがあり、震災などでガラスが損壊したとき身を守るためにある。

二人は運命の赤い縄で結ばれていた?

 男女が結ばれる運命にあることを「赤い糸で結ばれた運命」と、よくいいます。

 このたとえの元となった話があります。今回はその話を見てみましょう。

「運命の赤い糸」は中国・北宋時代の逸話から

 「運命の赤い糸」の話は、中国・北宋の時代に書かれた『太平広記』にある「定婚店」という逸話からきています。以下のような話です。

不思議な老人との出会い

 中国・唐の時代、韋固(いこ)という人物が、縁談相手のところへ向かっています。彼は途中、とある宿場町で、月の光の下、大きな袋を置いて本を読んでいた不思議な老人と出会います。

 その老人が言うには、自分は冥界の人間で、読んでいる本は現世の婚姻の帳簿とのこと。その帳簿に基づき、結婚する予定の男女に、大きな袋の中にある赤い縄を足首に結びつける仕事をしているとのこと。

 元となった話では「赤い糸」ではなく「赤い縄」でした。

 話の続きを見てみましょう。

14年後の結婚相手を予言された韋固

 韋固は、今までずっと縁談に失敗していました。そこで、今回の縁談が上手くいくかどうか、この老人に尋ねます。

 するとその老人は、今回の縁談も失敗するときっぱり言います。さらに、韋固の赤い縄は、この宿場町で野菜を売るお婆さんが育てる、3歳の醜い幼女とすでに結ばれているとのことです。

 それを聞いて怒った韋固は、召し使いにその幼女を殺すよう命じました。召し使いは、その幼女の眉間に刀をひと突きして逃げました。しかし、殺すことはできませんでした。

14年後の運命の出会い

 不思議な老人と出会ってから14年後、韋固は相州で役人をしていました。しかし、縁談は相変わらず失敗の連続でした。

 そんなある日、彼の上司の、17歳になる美しい娘を紹介されます。よく見ると、この娘には眉間に古傷があります。

 なぜ傷があるのかわけを聞くと、幼いころ、野菜を売る乳母に市場で背負われているところを、何者かに襲われた時にできた傷だと言います。

 それを聞いた韋固は、14年前のできごとを、すべてその娘に打ち明けました。

 その後二人はめでたく結ばれた。

この逸話が赤い“糸”として日本に伝わる

 この「足首に結ばれた赤い縄」伝説が日本に伝わり、それが「手の小指に結ばれた赤い糸」に変化しました。

 また、当時琉球王国だった沖縄にもこの伝説は伝わり「赤縄繋足」という民話として語られています。

投稿者プロフィール

たろう
元学習塾講師。
雑学と街歩きについての記事を、主に書いています。
YouTubeチャンネル「たろ散歩」もぜひご覧ください!
クイズに挑戦!

新幹線停車駅、100駅よりも多い?少ない?(2024年3月現在)

  • 100駅より多い
  • 100駅より少ない
  • ちょうど100駅

正解!正解!

不正解!不正解!

100駅より多い

 2024年3月、北陸新幹線が敦賀まで延伸開業した時点で、新幹線停車駅は118駅あります。(新幹線車両は停車しますが、在来線扱いとなっているガーラ湯沢駅と博多南駅はカウントしていません)

▶こちらのクイズにもぜひ挑戦してみてください!

雑学カフェ
この記事をシェアする
▼フォローお願いします!▼
たろ散歩&雑学カフェ