0051.キラク
 北海道の野付半島の突端に「キラク」と伝えられる集落があったことはあまり知られていない。江戸から明治の初めまで千島への往来、北方警備の要衝の港街として栄えたらしい。断定できないのは、キラクの地名が古地図、古文書などに見当たらず、別海町史も触れていないため。しかし海辺に近い草原に風化した数基の墓石があり、武士を思わせる字(あざな)や「天保」「嘉永」などの年号がかすかに読み取れる。
 好奇心が強い北大探検部が、1963(昭和38)年夏、このキラクを調査した。かなり広範に敷石があることを確認し、皿の破片や土瓶などを採集した。その記録『テラ インコグニタ』(「未知の土地」のラテン語)で「想像以上の大集落が存在したのではないか」と報告している。1970(昭和45)年には釧路市郷土博物館も踏査している。
 現在この地区は侵食により海の底へとなりつつある。

作成 2003.09.01/更新 2003.09.01
北海道雑学
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