0112.活性酸素
 本来の酸素は16個の電子を持ち電子的に安定した性質を持つが、電子が17個になり電子的に不安定になると他の物質(の電子)と結び合おうとする力が過剰となるフリーラジカル(遊離活性基)の状態となり、活性酸素となる。活性酸素は細胞内のミトコンドリアで酸素が消費される際に副産物として発生する。動物細胞の外壁となっている細胞膜は不飽和脂肪酸でできているが、活性酸素はこの脂肪酸を老化させ、さらにはその細胞内のDNA内の遺伝情報プログラムまでを狂わせてしまう。
 活性酸素は細菌や有害物質を取り除く良い働きをする一方、体内において必要以上に作り出されると、過酸化脂質を発生させて正常な細胞や遺伝子を傷つけて老化を早めたり生活習慣病を引き起こすなど、害となる働きをすることもある。つまり、鉄がさびたり、食用油や機械油が酸化して品質が劣化してしまうのと同様、動物体内の脂肪が酸化して生命個体そのものがさびついて老化してしまうということである。
 動物の体内で活性酸素を発生させる一方、消去酵素となるSOD(スーパー・オキサイド・ディスムターゼ)という物質を作り、過剰に発生した活性酸素と結びついて過酸化水素となり、それがさらにカタラーゼという酵素によって消去される仕組みとなっている。しかし、人間の場合40歳を過ぎるとSODの機能が低下、その分活性酸素の働きが活発になり、生活習慣病やシミ・ソバカス・シワの原因となる。
 活性酸素が過剰に発生する外的原因として細菌・ウイルス感染、タバコ・酒や紫外線などの有害物質、酸素欠乏などが挙げられる。規則正しい健康的な生活に心がけ、脂分の少ないヘルシーで栄養のある食事を摂るよう心がければ、それだけでも活性酸素の過剰発生を防ぐことができる。

作成 2004.06.08/更新 2004.06.08
科学
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