0170.青函トンネル

[赤い線で示した箇所が青函トンネル部分]
 北海道上磯郡知内町湯の里-青森県東津軽郡今別町浜名を結ぶ、世界最長の海底トンネル。約24年の歳月・総工費約7000億円を費やして完成した。全長53.85km(内海底部23.3km)・最深部の深度は海面下240m(水深140mのさらに100m地下に位置する)。ちなみに世界第2位はイギリスとフランスを結ぶ英仏海峡トンネルで全長は50.49kmだが、海底部分は37.9kmあり、こちらのほうでは世界一となっている。
 本坑(実際に列車が通過する部分)は、在来線車両(レール幅1067mm)だけでなく、新幹線(レール幅1435mm・ユーロトンネルのレール幅と同じ)も走行できるように設計されている。トンネル内には2つの駅がある。北海道側には「吉岡海底駅」、青森側には「竜飛海底駅」があり、普段は見学コースや「ドラえもん海底ワールド」のイベントなどに使用されているが、本来は「定点」と呼ばれる、災害時の列車の緊急停車地点となっており、非常用の食料や毛布が常備されている。最悪の場合、ここから立坑を使って地上に脱出することも可能である。
 津軽海峡に海底トンネルを結ぼうと最初に提案した人物は定かではないが、1923(大正12)年に、海産物商で函館市議を務めたことのある阿部寛治が『大函館論』の中で「函館、大間間ノ海底鉄道ノ如キ距離ニ於テ (中略) 決シテ無謀ノ挙ニアラザル事、余ノ信ジテ疑ハザル処ナリ」と述べたものが、現在確認できる最古の記録である。
 トンネル建造のための地質調査が開始されたのは1946(昭和21)年4月24日。1953(昭和28)年8月1日には、第16回特別国会にて鉄道敷設法にて予定路線として認可された。1954(昭和29)年9月26日の洞爺丸事故をきっかけに建造計画が一気に加速されることとなった。調査期間を経て工事が開始されたのが1964(昭和39)年5月8日、北海道側で開始された(本州側の工事開始は1966(昭和41)年3月21日)。1971(昭和46)年9月28日、本坑掘削に着手。工事開始から約24年後の1985(昭和60)年3月10日の本坑貫通を経て、1988(昭和63)年3月13日、ついに海峡線の営業が開始された。
 地図をよく見てみると、青函トンネルは津軽海峡の西側を通っていて、北海道-本州間の最短ルートとはなっていない。実際には津軽海峡の東側、北海道函館市汐首岬(旧亀田郡戸井町)と青森県下北郡大間町大間崎の17.5kmが最短ルートとなっている。青函トンネル部分の最短距離は北海道松前郡松前町白神岬と青森県東津軽郡三厩村竜飛崎間で19.2kmと少し長い。しかし、汐首岬-大間崎間は海流が速く火山帯であること、また水深や地盤の関係で青函トンネル建造には適さず、結局西回りのルートがとられることとなった。

作成 2005.02.27/更新 2005.02.27
北海道雑学
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