0182.25時間の生体リズム
 人間の生体リズムはサーカディアン・リズム(circadian rhythm・概日リズム)と呼ばれる、約25時間の周期で本来動いている。イギリスやスイスの洞穴、またはドイツの地下壕で、1960年代の初め頃、志願した人が眠りたい時に電灯を消し、目が覚めた時につけるという、時計なしの自由な生活を観察した記録がある。それによると、毎日毎日、夜は前日よりも1時間遅くまで起きていて、次の日は1時間遅く起きるという、1日25時間周期の生活パターンが見られた。これを12日間繰り返すと、当然普通の生活と昼夜がまったく逆転してしまうという現象が起こる。この現象は、その後の実験でも確かめられている。
 しかし、地球は25時間ではなく24時間のリズムで動いているので、本来の生体リズムを24時間のリズムに合わせて生活しなければならない。そして、人間は25時間の生体リズムを24時間の生活リズムに調整することによって、健康的に生活できるようにプログラムされている。24時間リズムへの調整に特に利用されているのが太陽の光。その他にも食事の時間(いわゆる腹時計)、学校や仕事などの普段の生活などが調整因子として働いている。つまり、普段からの規則正しい生活が25時間の生体リズムを24時間のリズムに調整するのに役立っているのである。逆に言うと、不規則な生活を送り続けるなら、簡単に生体リズムが24時間のリズムに適合しなくなり、疲労感や寝不足感といった症状が見られるようになる。
 また、都会の夜の明るい光によりリズムが狂うこともあるし、急激に時差のある地域へ移動することによりリズムが狂うこと(いわゆる時差ぼけ)もあるので注意が必要である。また、比較的まれに体質的に24時間のリズムに合わせるのが困難な人もいる。

作成 2005.07.03/更新 2005.07.03
科学
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