「ダービー」の名を冠して行なわれるスポーツ競技に「競馬」と「サッカー」がある。しかし、この2つの「ダービー」の名の由来はまったく別個のものである。以下に、それぞれの名の由来を挙げておく。
■「競馬」のダービー
近代競馬の原点ともいえる第1回ダービーは1780年、イギリス・ロンドンから南へ17マイルに位置する保養地・エプソムで行なわれた(現在でもエプソム競馬場で毎年6月に開催されている)。創設者は第12代ダービー卿エドワード・スミス・スタンレー、イギリスジョーキークラブ会長のチャールズ・バンベリー卿、ダービー卿の義叔父ジョン・バーゴイン将軍の3名。
第1回開催前年の1779年5月14日の夜、ダービー卿の所有馬であるBridget勝利を祝う晩餐会でのこと。その席で3歳牡牝馬混合で1マイル(約1600m))の距離を競う新レースの提案が行なわれた(それまでのイギリス競馬は12000mの長丁場を何度も回って勝者を決めるヒートレースが中心であった)。
この時問題になったのが新レースの名称。ダービー卿は、この新レースを権威付けるためにイギリス競馬界の第一人者であるバンベリー卿の名を冠したいと考えていた。一方のバンベリー卿は、片田舎のエプソムで行なわれるレースに自分の名前を付けられるのはプライドが許さなかった。両者譲り合いの形となり、結局コイントスによりダービー卿の名を冠することが決まった。
ちなみに、第1回ダービーの優勝馬は、バンベリー卿所有のDiomed。現在のダービーはエプソム競馬場の芝、1マイル4ハロン10ヤード(約2421m)の距離で競われている。
■「サッカー」のダービー
同じ町をホームタウンとするチーム同士で争われる試合のこと。主なものとしてイングランドの「マンチェスターユナイテッドvsマンチェスターシティ」、ローマの「ローマvsラツィオ」、トリノの「ユヴェントスvsトリノ」、ミラノの「ミランvsインテル」などがある。
イングランド中部のダービーという町で、毎年聖ペテロ教会とオールセインツ教会の2つの教会区に分かれてフットボール(現在のスタイルとは異なる)の試合が行なわれたことから、同じ町のチーム同士で行なわれるサッカーの試合のことを「ダービー」と呼ぶようになった。
現在ではサッカー以外のスポーツ(特に球技)での同様の試合のことを「ダービー」と呼ぶこともある。
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