世界各国の標準時間は、イギリスのグリニッジ標準時を基準とした「協定世界時」に基づいて決められており、グリニッジ標準時1958年1月1日午前12時0分0秒より、国際単位系(SI)で「セシウム133が91億9263万1770回振動する時間=1秒」とする原子時計を使用して、フランス・セーヴルにある国際度量衡局が時刻を計測している。このグリニッジ標準時を基点に、原則として経度が15度ずつずれるたびに1時間ずつの時差が生じる仕組みになっている。
そのため日本の場合、兵庫県明石市を通る東経135度線を基準とした時刻を採用しているので、協定世界時よりも9時間早い。日本標準時(JST)の計測は東京・小金井市の独立行政法人・情報通信研究機構の原子時計を用いて行われており、この原子時計の計測を基として、電話の時報やテレビ・ラジオなどの時刻表示が行われている。
クォーツ(水晶発振型)時計の誤差が1ヶ月に15~20秒であるのに対し、電波時計の誤差は約10万年に1秒程度という高い精度を持っているものの、現時点での電波時計の低コスト化・小型化は困難で、一般的に売られている電波時計は、クォーツ時計に原子時計の電波を受信して時刻を自動修正する機能を持つものが一般的である。しかし、それでもクォーツのみの機能を持つ時計よりは高価なのが現状である。
電波時計の信号を発信する基地は世界各地に存在するが、日本の標準時信号(JJY)を発信する基地は福島県田村市都路町の「おおたかどや(大鷹鳥谷)山送信所(北緯37度22分・東経140度51分、送信周波数40kHz)」と、佐賀県佐賀市富士町の「はがね(羽金)山送信所(北緯33度28分・東経130度11分、送信周波数60kHz)」の2箇所あり、いずれも情報通信研究機構で計測された時刻と遠隔監視制御装置によって連動し、信号を半径1000kmほどまで発信している。日本の電波時計はこのいずれかから常時発信されている時刻情報のデジタル信号を一定の時間ごとにキャッチして、時刻を修正する仕組みになっている。ちなみに「おおたかどや山送信所」は1999(平成11)年6月10日より、「はがね山送信所」は2001(平成13)年10月1日より運用を開始した。おおたかどや山送信所の運用が開始されるまでは、茨城県三和町(現在古河市の一部)にあったNTT名崎送信所から実験的に信号が発信され、半径500kmくらい(青森から大阪あたり)までなら受信することが可能であった。 |
| [独立行政法人情報通信研究機構日本標準時グループ] |
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