0198.サマータイム
 「サマータイム(summer time)」はイギリス英語で、ヨーロッパ大陸でも使われている呼称。アメリカ英語では「デイライト・セービング・タイム(daylight saving time、略称DST))」という。高緯度で夏の日照時間が長いEU諸国やアメリカではごく一般的な制度であり、トルコ、アラブ首長国連邦、サウジアラビア、ロシアでもこの制度が採用されている。韓国や中国、コロンビア、モロッコ、アルゼンチンでも実施されていた時期があったが、2005年現在廃止されている。
 サマータイムは、日照時間の長い夏の期間、日中の時間を有効活用するという趣旨で、標準時より時刻を1時間早める。たとえば、日本とイギリスの時差は通常9時間だが、イギリスがサマータイム期間中の場合時差は8時間となる。期間は北半球の場合通常3月末~4月初めに始まり、9月末~10月初めに終わる。逆に南半球の場合は10月に始まり3月に終わる。
 当初の目的は、戦時中の燃料需要の低下を期待して行なわれていたが、現在は明るいうちに仕事をし、夜は1時間早く寝ることになるため、照明などのエネルギーの節約につながることや、明るい時間を活用した余暇の充実などの効果が期待される反面、生活リズムの混乱やサービス残業の増加につながるといった反対論もある。
 サマータイムは18世紀、ベンジャミン・フランクリンにより提唱されたが、当時は実現しなかった。初めて実現したのは第1次世界大戦中のドイツとイギリスで、ドイツでは1916年4月30日から10月1日まで、イギリスでは1916年5月21日から10月1日まで実施された。アメリカでは1918年・1919年に各7ヶ月間実施されたが、当時は大変不評だったために廃止。その後第2次世界大戦中にエネルギーの節約を目的に復活し、現在まで続いている。ただしアメリカの場合、自治体単位で実施の可否を決定することができるため、ハワイ州全体やアリゾナ州・インディアナ州の大半の自治体では実施されていない。
 日本では、第2次世界大戦後の進駐軍による占領期間中の1948(昭和23)年から1951(昭和26年)まで、「夏時刻法」(1948(昭和23)年4月28日公布)基づきサマータイムが実施されていたが、1952(昭和27)年4月11日に同法が廃止、以後正式には実施されていない。

作成 2006.10.21/更新 2006.10.21
社会
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