0203 メロドラマ 雑学
2007.03.12作成/2007.03.12更新

 日本では「昼メロ」などといわれる「メロドラマ」。辞書的に定義すると「歌の音楽をふんだんに使った、興味本位の通俗劇」「愛し合いながらなかなか結ばれない男女の姿を感傷的に描いた通俗ドラマ」(『新明解』)、「波瀾に富む感傷的な通俗恋愛劇」(『広辞苑』)となる。この言葉の由来は、ギリシャ語のメロス(melos・「音楽」の意味)とドラマ(drama)を合成してできた言葉であるといわれている。つまり「メロドラマ」の「メロ」は、「メロディー」の「メロ」であり、本来は単に「音楽劇」のことを指して用いられていた。現在でいう「オペラ」や「オペレッタ」に対して用いられていた語である。
 実は、メロドラマの起源はあまり定かではない。元来は17世紀イタリアで歌芝居として始まった舞台劇の一種で、18世紀にフランスかイタリアの辺りで伴奏音楽やマイムを伴ったモノローグのドラマのことを「メロドラマ」と呼ぶようになったといわれている。後の時代になり、歌劇中に伴奏とともにセリフの朗誦を行うようになり、変化に富む場面や舞台装置により、より神秘的でロマンチックなものが多くなったといわれている。また1775年には、フランスの啓蒙思想家ジャン・ジャック・ルソーが作った『ピグマリオン』の、人物の出入りに音楽がつくスタイルの劇に「メロドラマ」という語を用いている。
 また、ザクセン・ゴータ・アルテンブルク公フリードリヒ3世の宮廷楽長となったゲオルク・アントン・ベンダがドイツでジングシュピール(メロドラマのドイツ語訳)の成功の影響を受け、モーツァルトやハイドン、ベートーヴェンといった作曲家たちがドイツにおけるメロドラマの歴史を形作っていった。
 19世紀に入ると、メロドラマは通俗的な舞台演劇として、ヨーロッパ各地で幅広い階層の観客たちから人気を得ていた。フランスのブールヴァール演劇やロンドンのコヴェント・ガーデン、ニューヨークのブロードウェイなど、各地にメロドラマ専門の劇場が次々と作られていった。
 現在では音楽劇ばかりではなく、文学や映画、テレビドラマにおいても通俗的な物語という意味で「メロドラマ」という語が用いられている。


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