0032.ゾウの歯
沼五郎様 からの疑問
 ゾウの歯は10年に一度生え変わると言うのは本当ですか?教えてください。何卒宜しくお願いいたします。

たろうの回答
まず結論からいうと、沼五郎様のご指摘のとおり、ゾウの歯は約10年に一度生え変わる計算となる。ゾウの寿命はおよそ60~70年。その生涯のうち計6回生え変わるため、平均すると約10年に一度は生え変わることになる。
ただし、生え変わるのは人間でいうところの「臼歯」の部分のみ。この歯はちょうど靴底のようなギサギサした形をしており、ゾウの食料である草木をすり潰すのに適した形となっている。また、ゾウには「牙」があるが、これは人間でいうところの「切歯(前歯)」が変化したもの。こちらは生え変わることなく、一生伸び続ける。
ゾウの臼歯の生え変わり方は他の動物とは違い、興味深い。通常歯が生え変わるときは、人間のときと同様、下から新しい歯が出てきて古い歯を押し出す形となっているが、ゾウの臼歯の場合、後から新しく生えてくる歯が古い歯を前方へ押し出すことにより前のほうにある古い歯が脱落するという「水平交換」という方式となっている。この臼歯が6対あるため、ゾウの生涯中、全部で6回生え変わるということになる。
虫歯予防効果があるといわれているフッ素が動物の歯にも含まれていることが知られるようになったきっかけは、1803年、イタリアの化学者ドメニコ・モリチーニがローマ近郊で発見されたゾウの歯の化石に、以前より蛍石に含まれていることが知られていた新種の化学物質(フッ素化合物)を発見したことによる。彼はL・G・ゲルザックの協力のもと、2年後の1805年に人間の歯にも含まれていることが確認された。

投稿日 2005.10.24
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