0037.トンボのタンデム
Hoshiyan様 からの投稿雑学
 トンボのオスの交尾器は生物界でも群を抜いている。
 まず、本来の性器は精嚢をつながっているので、自ら精子を製造することができる。しかしながら、退化のためかメスの体内に挿入できるほどの大きさはない。そのため副性器を腹部の付け根辺り(トンボの体長の5分の1位の頭部寄り)に備えている。この副性器は精嚢とはつながっておらず精子は製造できない。トンボのオスは交尾の際、本来の性器から副性器に精子を移さなければならない(面倒臭そうだ)。トンボのオスは尻尾の先に「把握器」という器官を発達させており、交尾に先立ちメスの首根っこを掴まえて、産卵まで離さない。
 交尾の際は首根っこを掴まえられたメスが腹部を前方に曲げ、オスの副性器に尾端を接し達成される。二匹のトンボが作るこの形は少々不細工ではあるが、ハート型をしている。これを「タンデム」と呼ぶ。タンデムを形成した二匹のトンボの進行方向は同じで、きわめてスムーズに飛行移動することができる。
 こんな「つながりトンボ」を見たことはないだろか?


たろうの補足
「タンデム(tandem)」の本来の意味は「縦に並んだ」という意味の英語の形容詞。そこから「縦並びの2人乗り自転車」のことを指す語としても使われるようになった。トンボのタンデムはかつて「おつながり」とも呼ばれていた。
トンボはかつて「秋津(あきつ、あきづ)と呼ばれ、古代日本では神武天皇の故事から「秋津島」とも呼ばれていた。「トンボ」の語源は「稲穂が飛んでいるように見えた」ことから、「飛ぶ穂(とぶほ)」→「とんぼ」となったともいわれている。

投稿日 2006.08.17
<0036  投稿雑学TOP  0038>

copyright (c) Hokkaido Zatsugaku Society