0053.宇宙に存在するホルムアルデヒド
Hoshiyan様 からの投稿雑学
 ホルムアルデヒドといえば何を思い浮かべるだろうか?大概はホームシック症候群を想像し、化学的に合成した物質であり人体には有害で最近は発がん性物質の疑いが濃厚といったところだ。
 でも、国立天文台では、いて座Aの辺りに漂うホルムアルデヒドの様子を詳しく観察している(そんなところにホルムアルデヒドなる物質があることも意外ではある)。なぜか?
 最近の研究ではホルムアルデヒドはアミノ酸や糖質の生成もとになり生命の発生に深く関わりるきわめて注目すべき物質であるからである。つまり国立天文台では、ホルムアルデヒドをかいして、いて座Aの辺りに生命の誕生の可能性を見出している訳である。

たろうの補足
ホルムアルデヒドの化学式はCHO。別名を酸化メチレンといい、有機化合物のうち最も簡単な構造のアルデヒド基のひとつである。ホルムアルデヒドを37%以上含む水溶液はホルマリンと呼ばれ、有名なところでは、生物の標本作成時の防腐剤や細胞組織の固定に用いられている。
いて座Aは、銀河系の中心に位置する電波源の複合体のことで、天球上ではちょうどいて座の方向にあることから、そのように呼ばれている。いて座Aは、超新星残骸の「いて座Aイースト」、渦巻腕状の構造を持つ「いて座Aウエスト」、いて座Aウエストの渦の中心にあり、非常に明るくコンパクトな電波源である「いて座A(スター)」の3つに大別される。このうち、いて座Aは、銀河系の中心に存在する、大質量ブラックホールが存在する位置として最有力候補視されている。
2005年2月、イタリア国立宇宙空間物理学研究所の研究責任者、ビットリオ・フォルミサーノ博士が、火星に予想をはるかに上回る量のホルムアルデヒドが存在することを報告、ホルムアルデヒドはメタンガスの分解により作り出されること、火星の大気中にメタンが含まれており、当然ホルムアルデヒドも存在することはすでに知られているが、同博士がこのとき示した量のホルムアルデヒドを生産するだけのメタンの発生源については大きな謎に包まれている。発生源には諸説考えられているが、同博士はそのひとつに「火星には微生物が存在しており、彼らがメタンを生成している」と述べ、現段階では証明できないが、その可能性があることを示唆した。

投稿日 2006.12.29
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