ひとくち雑学

日本で初めて紅茶を飲んだ人物は大黒屋光太夫。

細かいことは気にしません!”ニチェボー(ничего)”とロシア人の気質

 ロシア人の気質を的確に表している言葉は、よく「ニチェボー」だといわれています。

「ニチェボー」ってどんな意味?

 「ニチェボー」はロシア語で《ничего》と書き、「どうでも構わない」とか「たいしたことじゃない」といったことを意味する言葉です。英語でいう”No problem.”にあたります。

 ロシア人がよく使うことから「ロシア人はニチェボー主義だ」とまでいわれるほどです。細かいことを気にしすぎな日本人の気質とは、対照的かもしれません。

 ちなみに、韓国人もこのような性格の持ち主が多く、彼らの場合は「クェンチャナヨ(괜찮아요.)」といいます。ロシア語のничегоと同じ意味です。

「ニチェボー」にかかわる逸話

 1956(昭和31)年の日ソ国交回復交渉で、フルシチョフ首相など、クレムリン首脳とわたりあった当時の農林水産大臣・河野一郎が、交渉の席上、чай(チャイ:ロシア語でお茶の意味)をテーブルに思わずこぼしてしまいました。

 この交渉は、太平洋戦争以来、国交断絶状態にあった日本とソビエトが、再び国交を回復させようと話し合われた、重要な場面でした。その席上でうっかりお茶をこぼしてしまったわけです。

 でも、当時のソビエトの最高権力者だったフルシチョフは、そんなことは大したことではないと、すかさず《Ничего!》と返したそうです。

投稿者プロフィール

たろう
元学習塾講師。
雑学と街歩きについての記事を、主に書いています。
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